【本の話】最近1番笑った本

お久しぶりです!かつ丼です!

またまた日が空いてしまいました!

今回は久々に本の話シリーズです。図書館で偶然目に入って借りた本が、面白いのなんのって。思わず紹介したくなってしまったので、書きます。それがこちら↓の本!

そして、僕はOEDを読んだ

そして、僕はOEDを読んだ

 

 ニューヨークに住む著者のアモン シェイさん。

この方の趣味が、「辞書」を読むことなんだそう。これまで、趣味として英語辞典だけでなく類義語辞典や用語辞典、俗語辞典などなど、様々な辞書を集め読み漁ってきたそうです。

そんなシェイさんが読破しようと挑んだのが、全20巻からなる「オックスフォード英語辞典第2版」(通称OED)。AからZではなく、Aから最後の最後の参考文献のところまで。しかも、面白いと思った単語はきちんとメモをとりつつ読んだそうです。

この本はそんなOED読破に挑んだ1年間について書いた本なのです!

AからZまで各アルファベット毎に章立てしてありまして。

各章の後半には、その文字から始まる単語でシェイさんが「興味深い!」と思ったものとその意味(や時々由来)、そしてちょっとしたコメントが書かれています。この単語のチョイスといい、コメントも非常に面白い!「へー!」となったり大笑いしたり、クスッとしたり。「素敵!」となったり。本当に面白い!

例えば、

sympatetic 名詞 一緒に歩いている人。

psithurism 名詞 風で落ち葉がカサカサと音を立てること。

petrichor 名詞 長く雨が降らず、乾燥していたところに雨が降り、その問いに地面から上がってくる心地良いにおい。 

とか、impluviousとかhappifyとかsubtristとかundisonantとか素敵ですし、

「マジかよ!」となった単語では、pneumonoultramicroscopicsilicovolcanokoniosis(これで1単語です)とか

tricoteuse

名詞 編み物をする女性。特にフランス革命の際にギロチン処刑に参列し、たくさんの首が転がっている中でも座って編み物をする女性。

アモン・シェイ著 田中幸誠訳「そして、僕は、OEDを読んだ」

 とかね。

「はー!一語ですごいな!」となった単語では、

kakistocracy 名詞 最悪の市民による政治

zabernism 名詞 軍隊における権力の誤った使用、いじめや権利の侵害

ultra-crepidarian 名詞 自分の範囲、限界を超えて助言したり批判したりする人、無知な、でしゃばりな批評家 

アモン・シェイ著 田中幸誠訳「そして、僕は、OEDを読んだ」

とかsequaciousとか。思わず声に出して笑っちゃったといえば、

shot-clog 名詞  全員に1杯奢ってくれるので我慢してつきあう嫌な友人

unasinous 形容詞 ばかさ加減において相手と等しい

アモン・シェイ著 田中幸誠訳「そして、僕は、OEDを読んだ」

 とか、unconversableとかね。

 

そして、章の前半は、OEDを読み進める日々の様々なエピソードや、辞書編纂の歴史についてなんかが書かれています。

この前半の部分の本当に素直(?)な語り口が、とっても面白いです。シェンさんがOEDを読んでいて、腹が立ちそうになったとか、うんざりしたとか、吐きそうだとか。もちろん「楽しい!!!最高!!!!」な時も沢山あるけど、そうじゃない時だって、いくら好きな事に取組んでいる時でもあるものなんだなぁと、親しみが湧いてしまいます。

さて、どんなことに腹が立ったのか?うんざりしたのか?吐きそうだったのか?

気になった方、ぜひぜひこの本を読んでみてくださいな:D

そして、先ほど挙げた単語の幾つかは、あえて意味を書きませんでした。笑

気になった方、ぜひ調べてみたり、できれば!!いや。

むしろ!この本を読みながら遭遇してみてください:D 

一緒に全20巻21,730ページを読みきったような気分にもなれます!笑

最後のZの章に近づくにつれて、実際には読んでいない自分まで、「あと少し!あと少し!!!!あと少しだ!!フーーー!!!」って思ってしまいました。

 

最後の「訳者あとがき」にも、今回この本を翻訳してくださった田村さんが、どうやってこの本に出会ったのかについて面白いエピソードが書かれています。

OEDではありませんが、最初から最後まで本当に楽しめる1冊です。

ぜひ、読んでみてくださいな:D

(もっかいリンク載せとこ) 

そして、僕はOEDを読んだ

そして、僕はOEDを読んだ

 

 おしまい🌞