The Independentより キツネ狩りの妥当性 のお話

こんにちは。

突然ですが、なんと今回The Independentにブログに記事の要約を掲載するために問い合わせたところ、「全文訳してくれてかまいませんよ」との許可を頂いてしまいました!やった!!Thank you so much for the generous offer! 

というわけで、今回はイギリスのThe Independentより、Ian Johnsonさん著 有害動物駆除のためのキツネ狩りの妥当性についての記事を紹介させていただきます。

www.independent.co.uk

1.有害生物駆除に有効なのか?

2.そもそも、キツネが原因なのか?
3.キツネ狩りは残酷か?
4.一般の意見はいかに?

「かねてからキツネ狩りには賛成です」メイ首相は発言した。そして次期保守党政権において、議論の多いテーマについて自由投票おを行おうととしている。キツネ狩りを推進する理由としては、それが有害生物を駆除する有効な手段だから、というものがある。しかし、これは本当なのだろうか?

 1.有害生物駆除のために有効なのか?

伝統的な赤い上着に身を包み、馬に乗って行うキツネ狩りは、有害生物を駆除するための有効なやり方ではない。
キツネ狩り禁止が導入される以前、労働党政府によって任命されたBurns卿の報告書は、「全般的に言って、猟犬を伴う伝統的なキツネ狩りには、キツネの個体数の管理についていえば何の意味もない。 」と結論付けた。

さらに、報告書では猟犬を伴うキツネ狩りは、「いかなる形であっても」キツネの個体数についての大幅な減少には至らないが、猟銃によるキツネ狩りはその真逆であると述べられている。

その点に関して言えば、キツネ狩りにに関する議論の賛成反対の両者は、馬に乗って猟犬とともに行うキツネ狩りは、有害生物駆除のためではないという点には同意している。

League Against Cruel Sports:残酷スポーツ反対連盟 は、「有害生物を駆除するためにキツネ狩りをするという主張は、容易に反駁できます。そもそも狩りにおいて、狩るという目的のためだけに、キツネを捕獲して育てていることが明らかになっているのですから。」

「2015年の5月には、連盟の調査によって、ひどく怯えた16頭もの子ギツネが、ヨークシャーのキツネ狩りに関連のある納屋のなかに閉じ込められていたことが明らかになりました。                    
「私たちは、子ギツネたちを救ったのです。彼らを獣医の元に連れて行き、残念なことにうち一頭は助かりませんでしたが、他の15頭は無事野生に返すことができました。救えたことを、とても誇りに感じています。」

「子ギツネの「工場」の規模は、極めて衝撃的なものでした。しかし、こういったケースは今回が初めてではありません。」と話している。

Pro-fox-hunting Countryside Alliance(:すみません。キツネ狩り賛成の団体なのですが、日本語での団体名がわかりませんでした..)の代表であるTim Bonner氏は、この件について異なった見解を示している。しかし、彼も猟犬とのキツネ狩りは、キツネの個体数の管理のためではないという根本的な部分では一致している。
彼は、イギリスの低地地方での乗馬での狩り反対は、有害生物駆除のためであるという主張は、論点のすり替えだとしている。
「実際には、キツネ狩りとは保護の一環なのです」と彼は主張する。
キツネ狩りをする人々は、キツネにとりつかれ、彼らに対して深い敬意を抱いています。」

キツネ狩りをする人々は、正しい形式に則って行われるキツネ狩りは、キツネの個体数を健全なレベルに保つことができる最善の方法だと考えています。なぜなら(?)、病気であったり、体調の悪いキツネを捕まえることができるからです。 このことは他のキツネにも有益なのです。」

「イギリスの低地地方多くの場所では、キツネは、狩りによって保護されるという状況にありました・地位を持っていました。レスターシャー州では、キツネは州のシンボルであり、地元のサッカーチームのエンブレムにもなっています。」

「キツネの個体数は、農家の人々にとって好ましい数にとどめられていました。」

キツネ狩りの禁止によってその地位を失ったことで、狩猟管理人や農家の人々が見つけ次第撃ち殺そうとするため、キツネの生きる環境はずっと悪くなりました。」
「禁止される以前、キツネには一定の地位がありました。そして、狩猟管理人といった人々は、みずからの仕事を守る範囲で?、狩りをしようとしていました。」

「ヒツジを飼っている地域では、また状況が異なります。農家の人々は、犬とともに丘に上がってキツネを探し、銃を使って駆除していました。これは、キツネの個体数をなるべく少なく保つためでした。」と Bonner氏は話している。

Royal Society for Prevention of Cruelty to Animals: 王立動物虐待防止協会は、(彼の)キツネ狩りは 一番弱い動物を全滅させる という主張を以下のようにはねつけている。

「ばかげた話です。猟犬は、狩りの時期には偶然出くわしたキツネの匂いを嗅ぎ取るのです。その際に、キツネの健康状態など気にしていません。」


2.キツネは有害なのか?
National Farmers Union: 全国農民組合は、キツネ狩りについて特定の立場を取っていない。同団体は「農家が、農地において、特にヒツジが子供を産む時期には キツネを管理することを必要としているということについて、(一定の)理解をしめしている。」としている。

また、ことわざにもあるように、キツネは農家の鶏舎に侵入し、時に必要以上に鳥たちを殺すことがある。これについて、理不尽な殺し・屠殺だと表現する人も存在する一方で、キツネは、理不尽に殺しているわけではなく、人間がいなくなった後に殺した鶏を持ち帰ろうとしているのだ という人もいる。

残酷スポーツ反対連盟は、電気柵によってこのようなキツネの侵入は防ぐことができると指摘している。さらに、「牧羊家は、ヒツジの被害をキツネのせいであると罵っています。しあkし実際には、研究では、病気や悪天候といった不十分な牧羊による損害の方が大きいとされているのです」と指摘している。

さらに、組織はいくつかの牧羊家は最低限キツネに感謝すべきだと主張している。

「2000年にスコットランドで行われた研究では、ヒツジに関する被害の原因のうち、キツネが原因だったのはたった1%でした。その一方で、2003年に行われた研究は、キツネがウサギを餌としているおかげで、牧羊家は1年間に7万ポンドも節約することができていると推定しています。」

 

3.キツネ狩りは残酷か?
人によるともいえるが、死に方としてこの方法を選ぶ人間は少ないだろう。

王立動物虐待防止協会いわく、「スポーツと銘打って動物を体力の限界まで猟犬で追い回させて、ズタズタにするということが残酷であるということを理解するのに、科学者である必要はありません。」

「猟犬によって殺されたキツネの解剖では、キツネは、喉元に噛みつかれて・を噛まれて即死したのではなく、何匹もの猟犬が何度も噛みついたことで負った重度の外傷によって亡くなったことが分かっています。」

「研究では、多くの場合キツネはまず内臓抜き出されます。Burnsの報告書も、猟犬による狩りは、追い回す最終段階と殺される時のどちらの瞬間も、動物は苦痛を感じていると結論付けています。」という。

しかし、アメリカのMasters of Foxhounds Association & Foundationは、「キツネ狩りをする人々の多くは、間違いなくキツネも追われるスリルを楽しんでいる」という。

「信じがたいかもしれませんが、本当にそう感じる時があるのです。キツネが猟犬と戯れて、時には、わざわざ引き返してきたり、穴に逃げ込むことができるにもかかわず、彼らの巣穴の前をうろついて、犬をからかっているようなのです。」と、協会のウェブサイトはうたっている。

Foxes have been seen to stop and hunt mice or birds while hounds are chasing them.(すみません訳せませんでした。)

「人間は、キツネの考えていることがわかるなどとおこがましいことを考えるべきではありません。ただ我々に言えるのは、経験から、キツネは追われることにあまりストレスを感じていないようだということを知っているということです。」

 

4. 一般の人は、キツネ狩りをどう思っているのか?一般の意見はいかに?
2016年12月に行われた世論調査によると、86パーセントの人がキツネ狩りについて合法であってほしくないと考えているという。

王立動物虐待防止協会は、これは長年続いている見方だと話す。

「イギリス国民の多くは狩猟に関する法律に賛成しており、イギリスは世界で最も先進的な動物福祉の(ため)の法律があります。このことは、人々が動物を思いやっているということの表れでしょう。」

「狩猟に関する法律の撤回は、キツネ狩りやシカ狩り、ミンク狩り、そしてノウサギ狩りを再開させるだけです。さらに、テリア(犬種)やラーチャー(犬種)といった犬たちを、動物たちと戦わせるために使うことになるでしょう。」

「150年前には、鎖につないだ熊と猛犬を戦わせた「クマいじめ」や闘牛、闘犬が、イギリスでは合法で行われていました。しかし今日、これらのような残酷なスポーツを再び合法にしうようと提案する人間はいません。複数の猟犬で追い回す狩りについても同じことだと信じています。
動物を残酷に扱っていいという権利など、誰も持ちあわせていないのです。」

 

というお話でした。ああ書いていて辛かった...

間違っている箇所や、分からなかったところなど、どんどん指摘していただけると嬉しです。よろしくお願いします!

長くなってしまった(4150文字!!)ので、単語のお話は別に書きます。

それでは、今回はここまで。おわりっ